当院では血液検査(CBC・CRP)や生化学検査が迅速に可能な検査装置を導入しております。
血液検査(CBC・CRP)では、少量の採血で『貧血・炎症(感染症)』などを迅速に測定することが可能です。
生化学検査では『血糖値』『腎臓の機能』『肝臓胆嚢の機能』『栄養状態』『コレステロール』など30項目の検査を行うことが可能です。
検査結果は、採血後約30分~40分程度で判明します。
肝臓機能・胆のう機能・脾臓機能について知る事ができる血液検査(生化学検査)の項目の一覧です。
総タンパク質とは、血液中に含まれる様々な種類のタンパク質の総量をしまします。
主なものとして、アルブミンや免疫グロブリンが含まれています。肝機能や腎機能の検査に血液検査で用いられるのが一般的です。
アルブミンとは、単純タンパク質の一種で、血液に含まれているアルブミンは「血清アルブミン」とも呼ばれます。
血液中の総タンパクの内50%程度はこの血清アルブミンが占めており、血液の浸透圧調整や体外物質の保持・運搬機能を担っています。
コリンエステラーゼとは、肝臓や血清中に存在し、コリネステル類を分解する酵素。血液検査で検査する場合、「ChE」と表示されることが多いです。 主に肝機能を診断する検査で利用されれます。
乳酸脱水素酵素とは、乳酸をピルビン酸に酸化したり、逆にピルビン酸を乳酸に還元する際の、化学反応触媒となる酵素です。 生理学上「LDH」と略される場合が多い。
アスパラギン酸アミノ基転移酵素とは、グルタミン酸とアスパラギン酸をオキサロ酢酸とαケトグルタル酸に相互変換する酵素です。 ASTやGOTとも呼ばれます。
アラニンアミノ基転移酵素とは、グルタミン酸とピルビン酸をアラニンとαケトグルタル酸に相互変換する酵素です。 略称としてALTやGPTとも呼ばれます。
γ-GTP(ガンマ・グルタミルトランスフェラーゼ)とは、グルタチオンなどのγ-グルタミルペプチドを加水分解し、他のペプチドやアミノ酸などにγ-グルタミル基を移転する酵素です。
主に胆汁の流れに障害を生じると増加し、アルコールの多量摂取でも増加します。
アルカリホスファターゼ(ALP)とは、アルカリ性条件下でリン酸エステル化合物を加水分解することができる酵素の一種です。 アルカリホスファターゼ(ALP)の大部分は細胞膜に存在し、その一部が血清中に放出されて存在している。主に、血液検査などの臨床検査では、肝臓機能の状態を調べる指標として検査される。
ビリルビンとは、ヘモグロビンなどに含まれている生成分解産物。
血液中に存在する胆汁色素で、変動幅が大きいのが特徴ですが、様々な疾患によりビリルビンの値はさらに大きく変動おする為、血液検査において重要な診断項目の一つとなっています。
アミラーゼとは、膵疾患や唾液腺疾患の診断などに用いられる事が多い血液検査項目の一つ、検査ではAMYと略される場合もあり、デンプンなどを分解する消化酵素の一つです。
尿素窒素とは、体で使われた物質の老廃物の一つ。
尿素由来の窒素量を示す単位であり、血液検査では、主に腎機能の調査をする際に用いられる検査項目です。腎臓から尿素の排泄によって、尿素窒素の値は左右されます。
クレアチニンとは、体内で利用された老廃物の一つで、筋肉の活用により使われるクレアチンリン酸がエネルギーを発する際に分解されたものです。
このクレアチニンは腎臓を介して排泄される事から、血液検査でクレアチニン濃度を検査することにより、腎臓のろ過能力を測る指標として活用されます。
コレステロールを始めとした脂質やその代謝機能に関する血液検査の項目です。
総コレステロールとは、血液中に含有されているコレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸の総数を示しています。 含有される総量が多い場合、動脈硬化などの疾患を引き起こす可能性が高くなります。
中性脂肪(トリグリセリド)とは、血液中の脂肪の一種です。
基準値を超えるような場合には動脈硬化や心臓病や脳卒中などの生活習慣病リスクが高まります。数値が高い原因としては暴飲暴食、運動不足などの生活習慣が原因となるケースが多いです。
HDLコレステロールとは、俗に善玉コレステロールと呼ばれ血管の壁などに余計に付着しているコレステロールを回収する役割のあるコレステロールです。
喫煙や肥満などが原因でHDLコレステロールの値が下がる場合があります。
LDLコレステロールとは、俗に悪玉コレステロールと呼ばれるコレステロールの一種です。
HDLコレステロールが血管の壁などに余計に付着しているコレステロールを回収する働きをするのに対して、LDLコレステロール肝臓から末しょう組織へコレステロールの運搬をする為、LDLコレステロールが基準値より多い場合、動脈硬化などを誘発する危険性があります。
尿酸を始めとした尿酸代謝に関する血液検査の項目です。
尿酸とは、プリン類の有機化合物(プリン体が分解されたもの)。
生化学検査では「UA」と表記されます。人体も存在し非常に高い抗酸化物質であると同時に、血中の尿酸の濃度が高くなると、尿酸が結晶化し痛風の原因や腎臓障害を引き起こす物質でもあります。
電解質とは、電気を通すという意味で、水溶性物質の中でも電荷をもったイオンとして解離するものをさし、血液検査ではこのバランスをチェックします。
血中の陽イオンのおよそ90%以上を占める。体内の水分補助や浸透圧調整を行います。血液検査では体液水分量の平衡状態を検査します。
ナトリウム(Na)と共に細胞外液および内液の陽イオンの主成分。
神経の興奮、心筋の働きをサポートする電解質成分です。血液検査では体内の総カリウム量の増減を調査します。
クロールは電解質成分の一つ。
血中の陰イオンの多くを占めます。食塩(NaCl)の形で摂取されます。血液検査ではナトリウム(Na)との濃度とのバランスが重要な判断材料となります。
カルシウムは人体において最も多く存在するミネラルです。
99%以上は骨・歯の形で貯蔵されており、血中に存在するカルシウムは心筋収縮や血液の凝固などに深いかかわりがあります。
血液検査の際には内分泌疾患、骨代謝異常などの検査に利用されます。
リンはミネラルの一種で、カルシウムについで量が多いミネラルです。
体内では85%が無機リンとして骨に存在しており、カルシウムと結合しています。ただし、無機リンには生理作用とは直接的な関係がないため、主に血液検査では、内分泌、骨代謝異常の有無をカルシウムとの関連性を調べる目的で検査されます。
鉄(鉄分)は血液と非常に密接なかかわりがあるミネラルです。
一般には血液中のヘモグロビンの量(貧血)を調べるために血液検査されます。鉄代謝異常を検査できます。
不飽和鉄結合能(UIBC)は血清鉄(Fe)と一緒に測定することにより貧血をはじめとした鉄代謝異常に関する疾患の判別に使われる検査項目です。